深  秋
〜神無月から霜月へ〜

愛知県ソフトボール協会
尾張支部長
全尾張ソフトボール連絡協議会
会長
岩田 滿

 

秋の虫の鳴き声も、弱々しくなり秋の深まりを肌で感じ、冬支度を意識する季節になりました。それにしても、今年は気候の変化が激しかった。秋近しという夏の季語や秋めく、新涼、爽やかなど秋の季語の出番がなかった様な気がします。晩夏、初秋が中略された感じだった。「異常」が続き、「普通」のありがたさを感じた一年だった。季節も普通に移り変ってゆくことが大切ということであろう。このところ、暖かかったり、寒かったり。慌ただしく行きつ戻りつする季節に、体調を崩した方もおられよう。だが昼夜の寒暖差が大きいほど、紅葉は美しく色づくという。もうじき、鮮やかな景色が下りてくる。まさに風も空も、日ごと透明になりゆく秋。さわやかな気候となりました。

私ごとで恐縮ですが、「尾瀬はミズバショウだけじゃない。紅葉も、すばらしいですよ」の言葉につられこの秋、初めて尾瀬を訪れた。(ひうち)()(たけ)を仰ぎ、ブナや湿原を覆うクサモミジが黄葉し、ツタウルシが赤く染まっていた。木道のそばでエゾリンドウが紫色の花を揺らす。盛りにはちょっぴり早かったが、庭園のような自然を堪能した。尾瀬沼入り口に位置する福島県檜枝岐(ひのえまた)村は、土砂に埋まったままの民家が残り、夏に襲った集中豪雨の爪痕が生々しかった。有名な桧枝岐温泉につかり温泉を満喫しマイタケの炊き込みご飯を味わった。

10月23日全尾張一般男子ソフトボール選手権が始まりました。この大会は春日井市ソフトボール連盟が主管し、当然春日井市の会場で行われる予定でしたが、残念ですが予定していた会場が先の台風のため流れてしまい当分使用不能となりました。このため代替の会場を手当てする努力をされましたが春日井市には手当できる会場がないとのことで、大会返上の危機でした。しかし、近隣の尾張旭市、長久手町、小牧市の協会のみなさんの善意と努力で3市町分散して大会を開催することができました。春日井市ソフトボール連盟のみなさんも自分たちの市で開催できなかった断腸の思をお察ししますが、近隣の市町(尾張旭市、長久手町、小牧市)の善意と努力で何とか開催できましたことは関係各位のご努力に心から感謝と御礼を申し上げます。

こうした話の次に残念なお話ですがあえて恥を忍んでご報告します。日本体育協会が関与する日本スポーツマスターズという大会があります。ソフトボール競技も種目に入っていますがこれは男子が40歳以上、女子は35歳以上で構成されたチームが参加資格です。この大会で男子の愛知県代表チーム(尾張支部の協会に所属)が年齢詐称、無登録、選手代替を行って出場し優勝したことが発覚しました。実に恥ずかしく卑劣な行為です。自己が全てで、他は取るに足りないと考える考え方は最近特に重視されている、公序良俗に反する蔑視される行為です。

参加資格を無視する行為、これではどんな大会も成り立ちません。小学生の大会に中学生を参加させますか、中学生の大会に高校生を、高校生の大会の大学生を、もっと究極なことを言えば女子の大会に男子が女装して参加させますか。

ソフトボール競技は団体競技です、決して個人競技ではありません、出場した個人ばかりでありません。チームの監督を始め責任者も一緒に出た選手も同罪です。十数人出場した誰一人として咎めなられなかったことは残念です。これでは強盗団、盗賊団と同じと非難されても反論できません。

こんなチームを参加させた責任はこのチームが所属する協会も、私たちの全尾張ソフトボール連絡協議会(愛知県ソフトボール協会尾張支部)も愛知県ソフトボール協会も逃れることはできません。

 この大会は権威ある大会です。愛知県ソフトボール協会も詳細な報告を求められています。今後のことはここで報告できませんが、法に触れなきゃいいやという風情がもしみなさんがお持ちなら、それはスポーツの中では許されません。

寒暖の差が激しい時季を迎え、体調を崩しかねませんが紅葉狩りをはじめ行楽やスポーツ、食欲、芸術…。“天下の秋”はまだまだ楽しめそうです。

平成23年10月29日